2006年6月10日横浜市・金沢文庫で行われる、
イロコイ文化交流基金支援イベントのスペシャル・ゲスト、
ジェイク・スワンプ氏の紹介シリーズです。

紹介シリーズ 「その1」 平和の樹

紹介シリーズ 「その2」 平和教育

紹介シリーズ 「その3」 感謝のことば

紹介シリーズ 「その4」 モホーク国アクェサスネ

TEXT:Etsuko Tada
Copyright (C) 2006 Native Education Network,Japan

ジェイク首長 紹介シリーズ 「その1」

平和の樹

イロコイ連邦モホーク国の首長ジェイク・スワンプ氏は、平和の樹協会(Tree of Peace Society)を主宰し、世界各国に平和のメッセージを伝えています。 

イロコイ連邦では、建国の父ピースメーカーが血で血を洗う争いをくり返していた最初の5部族をひとつの連邦に束ね、男女平等の民主制国家を築いたさいに武器を平和の樹(ホワイト・パイン(五葉松))のもとに埋めさせ、「大いなる平和の法」を与えたと伝えられています。この「大いなる平和の法」がアメリカ合衆国憲法のもとといわれるものです。

平和の樹はイロコイ連邦の象徴であり、その白い根をつたって人々は平和のもとに集まるといわれ、平和の文化を意識的に築いてきたイロコイ連邦では、いまでも重要な決定を行なうときには、7世代のちのことを考えて行なわれています。

またイロコイ連邦では紛争による犠牲者をともらい、互いの子孫の繁栄・平和・和解の象徴としても、平和の樹を植えるそうです。

いままで世界各国で植樹を行なっているジェイク氏は、その国のその地にあった樹を植えることで、平和・いのち・大地の大切さを伝えています。
1990年富士山での植樹いらい、2度目の来日。

2006.05.05 Friday

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ジェイク首長 紹介シリーズ 「その2」

平和教育

ジェイク・スワンプ氏と奥さまのジュディさんの間には、7人の子ども、21人の孫と、6人の曾孫がいます。ネイティブの人たちは、ずいぶんと大家族ですね。

ジェイク氏は、モホークの国の政治はもとより、教育・結婚式・カウンセリング・葬式などコミュニティ幅広い分野で、30余年活躍。現在はDVシェルターで男性を対象に、イロコイ文化を知ることで本来の自分と家族につながり、ポジティブな変化をもたらすためのワークに携わっています。

80年代には、アメリカ合衆国の詩人ロバート・ブライ、ジョン・ストークスなどと、男性性を見つめる活動に精力的にかかわり、先住民の視点からの男性の役割についての探求にもかかわってきました。

また自国でもアクェサスネ・フリーダム・スクールの設立のかかわり、同化政策によって失われつつあった自国の言語・文化の復興に携わった教育者でもあります。

さらには、イスラエル、オーストラリア、南米、国連、モロッコ、日本、タイ、カナダ、アメリカなどで平和の樹の植樹を行い、ニューヨーク市の聖ヨハネ聖堂をはじめ北米20余の大学での活動により、2億本の植樹の活動源となっています。現在も精力的に活動を行い、年に10回ほど北米の各地の大学での講演にでかけられるそうです。

そのようなタイトなスケジュールをぬって、今回も来日してくださいます。大変ありがたいことです、なるべく多くの方に出会っていただきたいと思います。

2006.05.12 Friday

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ジェイク首長 紹介シリーズ 「その3」

感謝のことば


1986年「ドアーズ」のドラマー、ジョン・デンズモアの寄付により英語版が実現したこの小冊子は、以降ドイツ語、スペイン語、タグラグ語、日本語、ほかフランス語、スウェーデン語で出版されています。ハワイ語、チェコ語、ポルトガル語、ビサヤン語も続く予定です。

「はじめに語られることば」と呼ばれるこの「感謝のことば」は、イロコイ連邦でいまも儀式や、まつりごとの始めと終わりに必ず唱えられているものです。

それは、1000年ちかく前にピースメーカーという人が作った「大いなる平和の法」が、起源だといわれていますが、感謝のことばそのものは有史以前のものと思われます。

一族を代表して選ばれた人は、定められた伝統に基づいて自分の素直な感謝のきもちを大自然にささげます。

大自然は当然のごとくにあるものではなく、生きとし生けるものすべてに感謝するこころと、大いなるいのちとがつながってこそある「大いなるいのちの環」なのだ、と言い伝えられています。この宇宙観がイロコイ族の世界観を支えています。

かつては大自然―「大いなるいのちの環」とその計り知れない恩(めぐみ)に敬意をはらうこころを、日本人またすべての人々が持っていたのではないでしょうか?この宇宙観をふたたび呼び起こし共有しようと、感謝のことばは書きとどめられました。

またこの感謝のことばは、ネイティブ・エジュケーション・ネットワークの柱となるものです。
感謝のことばをとおして私たちが、「大いなるいのちの環」につながることを願っています。

世界の子どもたちが出会うとき、お互いにこの「大いなるいのちの環」につながっているんだと実感できるよう、各国の子どもたちに親しんでほしい、というのがモホ−ク族の首長ジェイク・スワンプの願いでもあります。

さて「平和の樹」は、このような宇宙観を体験・共有するための教育プログラムです。ネイティブ・エジュケーション・ネットワークでは、この「平和の樹」を中心に、先住民の学校と連携し、子どもたちのなかの生きる力とつながるようなプログラムを実施していく予定です。

今回の横浜の「平和の樹」のプログラムは、子どもゆめ基金(独立行政法人国立青少年教育振興機構)の助成金の交付を受けて行なわれます。

2006.05.17 Wednesday

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ジェイク首長 紹介シリーズ 「その4」

モホーク国アクェサスネ

イロコイ連邦との出会いはそもそも1980年にアメリカの友人からいただいた、Basic Call to Consciousness「魂への呼びかけ」という一冊の本との出会いからでした。それは、1977年の秋にイロコイ連邦のタドダホ・リオン・シェノンドアとホピの長老デイビット・モノングェを先頭に各少数民族の代表が結束し、ジュネブの国連で「屈しない民」のメッセージを伝えた旅のドキュメントです。まずは入国管理で、イロコイ連邦のパスポートでの入国を要請するところから始まる、気の遠くなるような外交。それは「魂への呼びかけ」と題されていることにうなずけるほどの根気つよさが必要であることが、ひしひしと伝わるものでした。

そのとき彼らはこう伝えています。「われわれは、少ないように見える。しかし、われわれは小さな国々を認めてもらうためにやってきた。われわれは、何百万人もの大勢の民の希望を携えているものだ。」と。また、「政治の頂点は、スピリチュアリティ(生きとし生けるものへの敬意と一体感)である」と。

その後1978年のロンゲスト・ウークなど多くの先住民の運動は、ここが起源となるものです。
この本の編集は、アクェサスネ・ノーツというモホーク国の新聞元局長、モホークの族長でありアメリカ史の第一人者、ジョン・モホーク氏。
このようにジェイク氏の出身地アクェサスネは、知的な教育者の多い土地柄とも言えます。

余談ですが、2005年初回イロコイ文化交流の際にも、モホーク氏にセネカでお会いし、直接アメリカ憲法の基となる「大いなる平和の法」について話をお伺いすることができたのは、たいへん光栄なことでした。また今回ジェイク氏が日本まで足を運んでくださるのも、ほんとうに光栄極まりないことです。ぜひ、大勢の方に出会っていただきたいと思います。

もう一つ余談ですが、ふしぎな出会いが重なり、地元の小学校の平和教育の一環として、植樹プログラムが実現することになりました。誠にありがたいことです☆

2006.05.25 Thursday

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